看護師が医療現場において医療ミスを防いだり、より多くの患者から信頼を得たりするには、日ごろから積極的にコミュニケーションをとって、可能な限り一人ひとりの患者の希望に応じて看護ケアを行うことが大切です。特に、高齢の患者や認知症や障がいのために意思疎通が困難な患者と接する際には、日ごろから理想的なコミュニケーションの取り方について、上司や同僚と相談しながら勉強をする必要があります。また、医療現場で働いたことがない人や、重病の患者と接する機会が少ない人は、診療や検査などの場面で思うようにコミュニケーションが取れるまでに時間が掛かるケースも少なくありません。

そのため、働きながらコミュニケーションスキルを磨くには、新人や若手の看護師を対象とした研修に力を入れている総合病院やクリニックを職場に選ぶことが肝心です。医療機関や医療従事者向けの研修施設の中には、定期的に患者とのコミュニケーションの方法について学べるセミナーや勉強会を開催しているところも多くあります。そこで、患者対応に自信を持ちたい人やスキルアップを図りたい人は、勤務先でコミュニケーション研修を受けるだけでなく、職場の外で行われているイベントについて調べてみるのも良いでしょう。その他、病棟や外来で経験を積んでから看護師長や主任看護師といった管理職を目指したい人は、学生時代の実習やインターンシップなどのチャンスに看護師と患者とのコミュニケーションが活発な医療現場を見つけることも大事です。